株式会社Shirofuneは、広告運用自動化ツールのパイオニアとして、10年以上にわたりサービスを提供し、日本国内でシェア90%という圧倒的な実績を築いてこられました。
今回、国内外におけるプロダクトの認知拡大や、社内におけるマーケティング体制の構築という課題に対し、弊社はパートナーとして支援を行いました。Shirofune様の理念に共感し、マーケティングの専門人材を迎え入れることで、独自のマーケティング組織の立ち上げに貢献した事例をご紹介いたします。
戸栗:それではまず御社の事業内容について教えてください。
菊池さん:弊社は、広告運用自動化ツール「Shirofune(シロフネ)」を開発・提供しているSaaS企業です。Shirofuneは、広告運用のエキスパートが直接設計・開発することで、「熟練の職人の技を再現する」をコンセプトにアルゴリズムを開発・提供しています。私は新卒からずっと広告業界にいますが、成果を追求する広告運用者たちは、夜を徹して調整を続けており、1%の成果向上にしのぎを削っています。日本の広告運用者の職人芸とも呼べる細やかな運用がソフトウェアで再現されれば、世界市場で大きな価値を提供できるはずだという仮説を立て、広告運用自動化ツールであるShirofuneの開発に取り組んできました。
また、広告運用のオートメーション領域は、GoogleやMetaなど巨大な広告プラットフォームを保有する海外IT企業が最先端のテクノロジーを駆使して日々進化しており、3rdPartyツールが入り込む余地はほとんどないと言っていい領域になります。。しかし、そんな不可能と思われる領域であろうと、日本人の性質を活かした革新的なアルゴリズム・ソフトウェアを練り上げ、世界に広めたいというのがShirofuneの原点としてあります。ソフトウェアの領域であっても日本的な過大なほど細やかな改善やチューニングを再現できれば、世界に対して競争力のある産業を日本から育てられると強く思い、Shirofuneという会社を創業する大きなモチベーションとなったのです。「アルゴリズムのMade In Japanを創る」というビジョンのもと、以来10年、ずっと広告の自動化アルゴリズムを高めることに専念してきた、という形です。
戸栗:御社はマーケターを正社員として採用せず、外部の支援会社やフリーランスの協力を得て各種マーケティング施策を推進されてきました。まず、自社内でマーケターを正社員採用されない理由や背景について、お聞かせいただけますでしょうか。